こんにちは。副業人材活用ラボ編集長の砂川です。おかげさまで、2024年は100社に迫る企業や行政のクライアント様とお仕事をご一緒する機会をいただきました。副業人材の活用や組織体制の構築、新規事業の立ち上げなど、多岐にわたる分野で研鑽の機会を頂きまして、心より御礼申し上げます。この度はその経験を基に、2025年の副業人材活用トレンドについて、私なりの展望をお話ししたいと思います。
なぜ今、副業人材活用の転換期なのか
2024年から2025年にかけて、副業人材の活用方法は大きな転換期を迎えています。人手不足対策としての一時的な人材補完から、組織の長期的な成長を見据えた戦略的活用へと、その在り方が進化しているのです。
特に注目すべきは、副業人材マネジメントの成熟度が企業の成長速度に直結するようになってきた点です。優秀な副業人材の獲得競争が激化する中、単に副業求人を出して人材を集めるだけでは、もはや十分とは言えません。副業人材の力を最大限に引き出し、組織の成長に結びつけられる企業とそうでない企業との差が、ますます広がっていくでしょう。
2025年に向けて、どのような副業人材活用を行う企業が成長を加速させるのか。私は次の4つのパターンに注目しています。
1. 直接部門の正社員強化に副業人材を活用するパターン
まず注目したいのが、直接部門の強化に副業人材を活用するパターンです。
従来、多くの企業では間接部門やプロジェクトベースの業務に副業人材を活用する傾向がありました。しかし、2025年以降に向けては、直接部門での副業人材活用が競争力の源泉となっていくでしょう。
例えば、あるIT事業のクライアント企業では、営業に長けた副業人材を営業担当者(正社員)のメンターに配置しています。副業人材は自身の経験から正社員に具体的なノウハウを伝授。その結果、営業部門全体の営業スキルが大幅に向上し、獲得粗利が約1.3倍に増加したという具合です。
このように、直接部門での副業人材活用は、即効性のある業績向上と、正社員の能力開発という二つの効果を同時に実現できるのです。
2. 正社員PMが副業人材を指揮するパターン
次に注目すべきは、正社員のプロジェクトマネージャー(PM)が副業人材チームを統率するパターンです。
副業人材活用の失敗例としてよく聞くのが、「優秀な副業人材は採用できたものの、うまくマネジメントできなかった」というケース。これを解決する鍵となるのが、正社員PMの存在です。
社内の事情に精通し、かつプロジェクトマネジメントのスキルを持つ正社員PMが、副業人材チームを指揮することで、副業人材の専門性を最大限に引き出すことができます。
特に、複数の副業人材を組み合わせて大きなプロジェクトを遂行する場合、正社員PMの役割は重要です。社内調整や予算管理、スケジュール管理といった面で、正社員PMならではの強みを発揮できるからです。
プロジェクトは会社にとって未知への挑戦です。類似プロジェクトを既に成し遂げたプロフェッショナルメンバーを使いこなし、成功の確率を引き上げるのです。
3. 副業人材を活用した正統派広報社員の育成
3つ目のパターンは、副業人材を活用して自社の広報体制を強化するアプローチです。
昨今、企業の情報発信力の重要性が増す中、正統的な広報スキルを持つ人材の需要が高まっています。しかし、即戦力となる広報人材の採用は容易ではありません。
そこで注目されているのが、ベテランの広報副業人材を活用した人材育成です。実績豊富な広報の副業人材を顧問的な立場で迎え入れ、その指導の下で自社の広報人材を育成していく。このアプローチを採用する企業が、2025年に向けて増加していくでしょう。
広報副業人材の役割は、プレスリリースの作成指導やメディアリレーション構築のノウハウ共有だけではありません。危機管理広報のシミュレーションやソーシャルメディア活用戦略の立案など、包括的な広報スキルの移転を行うことで、自社の広報体制を本格的に強化することができます。広告(広報ではない)が嫌悪される時代に必要とされる体制です。
4. 副業人材から正社員が学ぶパターン
最後に紹介するのは、副業人材を組織学習の触媒として活用するパターンです。
このパターンでは、副業人材の持つスキルや知見を組織に定着させることを最重要視します。具体的には、副業人材と正社員の間で定期的な知識共有セッションを設定したり、実践的なOJTプログラムを構築したりします。
重要なのは、単なる「教える・教わる」という関係性を超えて、副業人材と正社員が共に学び合う環境を作ることです。そのためには、適切な評価制度や報酬体系の設計も必要になってきます。
2025年に向けた副業人材活用のポイント
ここまで4つのパターンを見てきましたが、これらに共通するのは「副業人材の活用を通じた組織力の向上」という視点です。2025年、成長企業となるのは、副業人材を単なる人材リソースとしてではなく、組織の進化を促す触媒として活用できる企業と予想しています。
編集長からのメッセージ
副業人材の活用は、もはや「人手不足の解消」という段階を超えて、「組織の変革と成長」のためのツールへと進化しています。
その流れは、2025年以降さらに加速するでしょう。皆様の企業も、ぜひこの機会に戦略的な副業人材活用を検討してみてはいかがでしょうか。副業人材活用ラボでは、今後も実践的な情報を発信し続けていきます。
成功に近道なし。共に頑張りましょう。
